ちびクロちゃんが虹の橋に行ってしまった。ここ数日弱っていたので注意してたけど体力がもうダメだったみたい。弱い個体だとは覚悟していたけど、もうあと2年は一緒にいれるんだと思っていた。
これまで、私はプライベートな小鳥の事を日記などに記すことはあまりしてこなかった。ブログを開設してからも、何羽か見送った事もあったし誕生したこともあった。けど、特に、お別れのことはあえて避けていた。
理由としては、大切な存在の生死をエンタメのような形で記したくなかった。けど、今日は書こうと思う。それは何故か、私はこの先どんどん記憶が薄れていくのだと思う。ちびクロちゃんの繊細な模様も鳴き声も暖かさも十姉妹のように小さいからだと、少しだらんとした翼も、1番私に懐いていた事も全て薄れてしまうのがこわいから。
チビクロは約4年前に我が家に来た。仙台のペットエコで飼った文鳥で、その時に一緒にいた白文鳥のちびシロと一緒に購入した。3羽いてそのうち1羽はもう売約済みであった。おそらく兄弟?ではないかなと思っているが実際のところは不明。
その足の帰りにホームセンターで寂しそうだった雛を購入するつもりが奥にもう1羽おり、仕方ないので2羽購入した。双子なようにそっくりな2羽は兄弟でだとおもう。身体の大きい方をレックス、小さい方をポップと名付けた。
一気に4羽の雛を育てることにした。
既に我が家には3羽の文鳥がいたけれど、あら鳥とは言わないけどあまり人には懐いていなかった。その少し前に9年生きた懐いていた子が亡くなって寂しかった。だからカゴも空いていたのもあって新しく文鳥を迎えようとしたところに思わず予定のなかった2羽まで迎えてしまって少し反省したが、合計4羽のひなの世話が嬉しくて懐っこくて本当に嬉しかった。
まだ寒い時期に飼ったので、小さい籠で4羽の雛の世話をした。夜寝る時はヒーターもつけて寒いからと4羽入れていた。雛って小さい時はあまり喧嘩はしないんだけど、後から買った2羽は一ヶ月ほど成長が早かったのか自我が芽生え始めて、夜中に少し騒ぐちびクロを気に入らないとポップがいじめていた。
少しの間気が付かなかったが、何か声がするので確認するとちびクロだけカゴの寒い隅っこに寄っていた。私はちびクロをすぐに抱き抱えて少しの間一緒に寝ようねとちびクロを布団に持ってきいき、ちびクロの頭を指で撫でた。
その時に、小さめのちびクロの黒い瞳がどんどん大きくなって光でキラキラと光ったのを強く覚えている。こんな表情を文鳥ってするんだ?くらいに思っていたけど、その日の翌日からちびクロは私に懐き始めた。本当に困って寂しくって、とても嬉しかったんだと思う。少し奥まった瞳がB.B弾みたいに大きくなったんだよね。
それから、みんなが少し成長して、籠も一人一人用意された頃に、性別が分かり始めた。最初に買った2羽のちびクロ、ちびシロは女の子。あとからホームセンターで飼ったレックスとポップは男の子。
ちびクロはおっとりした性格のレックスの事が好きみたいだった。レックスもそんなちびクロの事を気に入っていたみたいだったけど、ちびシロがレックスにアタックして、ちびクロを攻撃してしまい、ちびクロはレックスとの恋を諦めたようだった。
その後、レックスちびシロら一年もしないうちにカップルになり卵を産んだ。すぐに巣を設置して様子を見ることにした。
余ったポップは小さい頃からいじめてくるので、ちびクロはポップが嫌いだった。しかし、気象の荒いポップはそれも忘れて自分も奥さんが欲しいとばかりにちびクロに猛アタック。折れたちびクロはポップとペアになり一週間遅れて産卵した。
2つのペアが一生懸命に卵を温めていた。オスは巣を作るためにティッシュやら仕事で使うものを持って行ったりして困ったけど、手伝いつつ見守っていた。
すると、レックスとちびシロペアは2羽の雛の羽化に成功した。幸せそうに育てる2羽。私も手伝い2人はラブとチョコという2羽の雛を産んだ。
その様子を見て、ポップは焦ったんだと思う。ちびクロが暖めていた卵はダメなのだと落として割ってしまった。有精卵だったのに。
ちびクロはがっくしとしてしまい。とても辛そうにした。表情のわからない鳥の目が、本当に悲しみに溢れていて、幸せな対比がさらに辛いものに見えた。
ポップは自分がとんでもない事をしたのだと自覚したようで、落ち込むちびクロに初めて寄り添った。そして、またちびクロとポップは再度卵を産み暖めた。
だけど、ちびクロは疲れてたんだと思う。卵を暖めないとならない時に、次第に私のところに来るようになった。もちろん、巣を留守にしている間はポップがもどっている。
そうこうしているうちに雛が4羽孵った。しかし、ちびクロちゃんが育てているのかよくわからない。私のそばにいる時間が多かった。疲れているだけ?雛の様子を見るとご飯は食べているようなので慎重に様子を見る事にした。
私は、巣上げを11日目にするつもりだった。あまりに小さくて、私では餌もあげられないし体温調節もできない。11日目でも○してしまうかもしれない。できるだけ親鳥に任せてその後はサポートするつもりだった。現に、レックスとちびシロの子供はそれで育ったのだから。
10日目の夜、ポップはフラフラとカゴの上で開閉呼吸をした。疲れたのか、餓死寸前だったのか?今ではわからない。ちょっとまずい。明日早いけど巣上げにうつることにしようと朝起きた。ポップを見ると元気そうに巣に戻る。
私が朝食を作って部屋に戻った瞬間、床に倒れているポップが目に入った。今思えば多分、1人で4羽の餌やりをしていたのだと思う。私はひどく後悔した。
でも、そんなことを考えている時間はなかった。巣に残された雛を見るとそのう(人で言う胃袋みたいなもの)にご飯が入っていない。餓死してしまう。
私は急いでパウダーフードを溶かし、まだ小指の先程の雛に一滴ずつスポイトで食べさせた。急いで用意したプラケースと保温機に移動させ、こちらで世話をすることにした。
その間に1番小さな雛はもう動かなくなっていた。私は絶望感しかなかった。生まれた命、このまま全部○してしまうかもしれない。
一時間おきにチェックをした。ポップと1番小さかった雛よ亡き骸は庭の木の下に葬った。悲しかったけど、あんなに自分勝手なポップが最後にお父さんになったんだ。と私は嬉しかった。
ちびクロは疲れてしまったのか、そのまま1人で自由に生活していた。巣に戻って寝たり、私のところに来たり。雛を見せたけど餌をあげるそぶりはなかった。
そうこうして何とか3羽を育てた。ポポちゃん、ぷーちゃん(プチクロ)、みーちゃん(ミニクロ)。と名付けた。みんな男の子でとってもヤンチャで可愛い。
レックスとちびシロの子供のラブちゃんは男の子、チョコちゃんは女の子。そのうちのラブはまだ雛の毛色にも関わらず、ちびクロに一目惚れしたようだった。子供は相手しないとキレていたけど、だんだん大人になっておっとりしたラブはずっとチビクロにアタックをして、2人は本当に仲の良いつがいになった。
そして、五羽の雛が産まれた。ラッキー、ロコ、きゅー、ちー、ぴー、と名付けた。
その後にちょことポポがさらに2羽産み、モコ、ドンと名付けた。
その頃にポップが亡くなった一ヶ月後にレックスも亡くなった。身体が大きく長生きできると思っていた。雛を育てるのが本当に命懸けなんだとわかった。なので、ラブとちびクロペアの時にはほぼ人間がご飯を食べさせた。
ちびクロは、十姉妹のように小さい身体の文鳥だった。あまりに小さいので、この個体は体力は無いだろうなと覚悟していた。長年飼っていた間で、もって6年。もっと早いかもしれない。長生きしようねと声がけをしていた。
文鳥の寿命は今でこそ10年なんて言われるけど、個体差が激しい。私は体の大きかったレックスが亡くなってから何か遺伝子的な欠陥があるのかと思って子供達ももしかするとと不安になった。今のところ3年目になるので大丈夫のようだ。
ただ、レックスが亡くなったことを受け止められないちびシロはラブがレックスだと思い込んでしまい。実の息子にアタックをし始めている。ラブも親から離れられず奇妙な三角関係ができていた。
ちびクロは、私のそばからなかなか離れなかった。仕事中でも来るし、羽繕いのためか鼻の頭をつくつくとする事が多かった。やきもちを焼いたラブも飛んできて2羽でよく遊びにきた。
風邪を引いた時もそばに来てずっと離れなかった。寝る前も私の顔を見てからカゴに戻っていった。オスではないので歌ったりはしなかったけど、ずっといつも、寄り添ってくれた。
思い返すと背中を撫でると尻尾を振るわせるのはメスのあるあるなんだけどチビクロは私に対しては一切それが無かった。
文鳥は甘えん坊で撫でられるのが好きなんだけど、ちびクロは私を撫でたい?のかずっと世話を焼いているようだった。
恋人というより、私のことを赤ちゃんとでも思っていたのかな?よくわからないけど、1番私に懐いて、大好きだったのがよく分かった。ラブには悪いけど、ちびクロの1番は私だった。
かわいいちびクロちゃん、もーちゃんの牛にも同じ名前をつけた。ちびクロは仕事の時はちょっと離れて、私が疲れて休む頃に飛んできて鼻をつくつくしてくれた。
今年に入ってまた、産卵しようとしていた。私は寿命が縮まるからやめさせるつもりだった。巣を取り上げるも、あちこちで産んでしまう。
ただ、ここ一週間、ちびクロは疲れている様子だった。カーテンの上で休んでいた。窓が近い。この時期は身体が冷えてしまう。案の定ちびクロを触ると冷えてしまっていた。というよりかなり危険な状態になっていた。
私はストーブで長いこと暖めた。翌日には回復した。卵も産んだ。詰まっていなかったから、また回復するだろうと安心してしまった。元気に飛びまっていた。けど、やっぱり体力がもう持たなかったんだとおもう。3日目の日、私が出かけてもどると、チビクロはカゴの中で冷たくなっていた。
最後、看取ってあげる事ができなかった。寂しかったんじゃないかな。そう思った。ちびクロの顔は眠ったみたい。苦しんだ様子もないし、少しだけ、顔色が悪いだけ。羽もふわふわで、みだれてない。卵もつまってない。ごはんはあまり食べなかったみたい。
鳥は、自分の弱っている姿を見せるのが嫌。それは敵に狙われるからもあるし、多分、ちびクロは私に弱ってる姿見せたく無かったんだとおもう。私のこと守りたいって思ってたのに自分が弱いの気にするから。だから、倒れた時に、私がいなくて、安心したんだと思った。私に心配かけたくなくないから。
そんなこと思ってほしくないけど、ちびクロが一生懸命私のこと考えて、そう言ったタイミングで眠ったんだと思った。
部屋の中にはちびクロの愛がたくさん飛び回っている。でも、ちびクロ。もっと一緒にいたかった。まだ早いと思う。もう一年、せめて一緒にいたかった。
こう思っても、多分記憶は薄れていくと思う。ちびクロちゃん。たくさんこの世でたくさんの愛を与えてくれたから、良い事をしたご褒美に神様に頼んでもらって、また私のところに来てほしい。どんな形でも良い。
ちびクロちゃんは私のママの気持ちっだったと思うけど、あの時の小さな瞳が大きく揺らぐのを私は覚えてる。私にとってはちびクロはずっと大切な子供。
ちびクロちゃん、さみしいけど、ちびクロちゃんが心配しないようにママは毎日をまたがんばるね。また会いにきてほしいな。ちびクロちゃんが居ない世界がまだ信じられないから、まだ受け止められてないよ。ちびクロちゃん。もっと写真撮ればよかったな。こんなに早いと思わなかったからあまり写真や動画残せてないんだ。けど、あまり見返しもしないし写真や動画では、真っ直ぐに見るチビクロちゃんの表情をうつすことができないんだよね。ちびクロちゃんのあったかくて過ごした時間の思いがあれば良いのかなって思ってるよ。水浴びした後のチビクロちゃん、ちょっとくさかったのも大好きだったな。さみしいなあ。
ちびクロちゃんのこと、ここに書いておきます。私にとってとっても大切な存在。でも、天国は寒くないしお腹も痛くないと思うからゆっくりしてほしいな。そのために現世のことや私が重荷なら手放してくれて良いよ。私はちびクロちゃんか幸せを祈っているからね。
ちびクロちゃん。おやすみなさい。